宅地の予防方法は

 地価高騰の最たるものは宅地です。そのため、宅地の境界をめぐる紛争もかなりの数にのぼるということですが、紛争の予防法としては、どんな手法があるでしょうか。

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 宅地は、他の地目地に比して、地価が高いこと、狭い地区内に多数の筆数の土地が存在し関係者が多いこと及び日常生活に直接的な影響があることが特徴的です。境界紛争を予防するにあたっては、これらの特徴をふまえ、測量図を作成して境界を明確にし、境界標識の設置等については、正確であることを第一義として、堅固なものであることを要します。また、民法の定める相隣関係に十分注意をして、何らかの措置を講ずるときには、必ず相隣者の立会、承認を得ておくべきでしょう。
 [宅地の特徴]
 宅地は、他の地目地に比べて、次のような特徴があります。
(一)地価が高いため、わずかな土地でも経済的な影響が大きい。
(二)狭い地域に多数の筆致の土地が存在するため、境界数が多く複雑で、関係する相隣者が多い。
(三)生活の場として利用されているため、日常生活に直接影響がある。
 以上の結果、一旦境界紛争が生じたときには、争いは激烈になり、境界の確定にも、多数の関係者の関与が必要となり、手続も複雑となります。したがって、宅地の境界については、特に厳格な方法によって、紛争の予防をする必要があります。
 [測量]
 宅地は高価ですので、わずかな土地でも経済的な影響は大きいものです。したがって、測量によって正確な数量を把握し、測量図面上の各境界点と現地の境界石標とが正確に対応するようにしておくことが必要です。測量にあたっては、必ず関係相隣者の立会を得て、現地で境界確認をした上で、測量図面上の各界点が境界点を示すものであることの確認著名を得ておくべきです。
 [境界石標]
 各界点には、必ず境界石標を埋設してください。石標には、矢印の刻印のあるものを使用して、界点の位置を正確に示すようにしてください。使用する材質は、コンクリートは頭部が摩耗し易く刻印が不明確になり易いので、できれば御影石などを使用してください。埋設にあたつては、コンクリートで十分に根巻をしておくべきです。
 なお、石標の設置は、費用を分担して、共同で設けることができます(民二二三条・二二四条)。
 [囲障(塀)]
 塀を設ける場合は、石塀やブロック群が正確ですが、美観等から板塀や生垣にする場合は、耐久性に問題がありますので境界石標を埋設したり、基礎にはブロックを使用したり、生垣の植込みの回りを花壇状にブロックで囲むなどの工夫をしてください。
 囲障も相隣者と共同で設けることができます。この場合は、囲障の中心に境界線を置くことができますが、協議が調わないときは、材料は板塀ないし竹垣とされ、高さがニメートル以下とされて、それ以上を望むときは自己の費用で行うことになります(民二二五条〜二二七条)。
 [側溝]
 側溝をもって境界線とする場合は、相隣者と共同で行う場合は、共同の費用で、側溝の中心線に境界を合致するようにします。単独で行う場合は、自己の費用で、側溝の外側線が境界に合致するようにします。単独で行う場合は、工事前に、相隣者の立会を得て、境界の確認を得てから着手するようにします。
 [石積擁壁]
 台地状の宅地では、石積擁壁を積むことが多くあります。この場合に注意すべきことは、相隣者の土地所有権は、その土地の上下に及ぶのですから、(民二〇七条)、地表面の擁壁下端が隣地内に入らないことはもちろん、地下埋設部分も隣地に入らないようにすべぎです。

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