譲渡収入

 譲渡所得の金額の計算上、収入金額に算入する金額は、その年において収入すべき金額(金銭以外の物または権利その他経済的利益の価額)となります。
 譲渡所得の基因となる資産が次の事由によって移転した場合には、その事由が生じたときに、その資産の価額(時価)で資産の譲渡があったものとみなされます。これをみなし譲渡といいます。
 贈与(法人に対するものに限る)または相続(限定承認に係るものに限る)もしくは遺贈(法人に対するものおよび個人に対する包括遺贈のうち限定承認に係るものに限る)
 法人への低額譲渡(時価の1/2未満の価額を対価とする資産の譲渡)
 譲受人が個人の場合には、譲受人の側で贈与を受けたとされて贈与税が課税されることがありますが、譲渡人にとっては譲渡価額がそのまま譲渡収入とされます。ただし、時価の1/2未満の譲渡により生じた譲渡損失はなかったこととされ、他の譲渡所得と通算されません。
 なお、譲受人側が法人である場合には、法人、税法上、時価よりも著しく低い価格で取得したときは、その差額の金額は、法人の受贈益として収益に計上されますので気を付けて下さい。
 借地権または地役権の設定のうち、その対価として支払を受ける金額が次に掲げる場合の区分に応じ、そのそれぞれに掲げる金額の5/10に相当する金額を超える場合は、資産の譲渡とみなされます。この場合は、その対価として支払を受ける権利金等の金額が譲渡所得の収入になります。
 その設定が建物若しくは構築物の全部の所有を目的とする借地権または地役権の設定である場合、その土地の価額。ただし、その設定が地下若しくは空間について上下の範囲を定めた借地権若しくは地役権の設定である場合または河川法に規定する遊水地その他これに類するものの設置を目的とした地役権の設定である場合には、その土地の価額の1/2相当額。
 その設定が建物若しくは構築物の一部の所有を目的とする借地権の設定である場合、その土地の価額に、その建物または構築物の床面積のうちに、当該借地権に係る建物または構築物の一部の床面積の占める割合を乗じて計算した金額。
 借地権の設定されている土地を他人に使用させる場合において、その土地の使用により、その使用直前の土地の利用状況に比し、その土地の所有者および借地権者がともに土地の利用を制限されることとなるときは、これらの人がその使用の対価として支払を受ける権利金などの金額を前記に準じて計算し、それぞれの金額の5/10を超えるときも、その支払を受ける金額は譲渡所得の収入になります。
 借地権または地役権の設定をしたことに伴い、通常の場合の金銭の貸付の条件に比し、特に有利な条件で貸付その他特別な経済的利益を受ける場合は、その特別な経済的利益相当額も譲渡所得の収入金額に加算することになります。
 契約に基づいて、または資産の消滅を伴う事業でその消滅に対する補償を約して行うものの遂行により譲渡所得の基因となるべき資産が消滅したことに伴い、その消滅について一時に受ける補償金その他これに類するものは、譲渡所得の収入金額とされます。
 借家人が賃貸借の目的とされている家屋の立退きに際し受ける立退料のうち、借家権の消滅の対価に相当する部分の金額は譲渡所得の収入金額に該当します。
 譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、譲渡所得の基因となる資産を引渡した日となります。ただし、譲渡契約の効力発生の日とすることもできます。
 借地権または地役権の設定が譲渡とみなされる場合は、その借地権などが設定されたときに譲渡があったものとされます。
 また贈与、相続、遺贈による資産の移転が譲渡とみなされる場合は、その贈与などの原因の生じたときに譲渡があったものとされます。

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