土地建物の譲渡事業所得、雑所得になる場合

 土地建物の譲渡が、譲渡所得ではなく事業所得もしくは雑所得になる場合とは、事業所得では、不動産業者が商品として所有していた土地等を譲渡した場合をいい、雑所得では、不動産業者以外の者が営利を目的として継続して土地等の譲渡をした場合をいいます。
 土地建物の譲渡は、事業所得もしくは雑所得になる場合は、譲渡所得としての分離課税はされません。
 ただし、短期所有の土地等の譲渡による事業所得・雑所得については、譲渡所得と同じように他の所得と合算されることなく、単独で税額が計算されるのが法律上の原則です。
 具体的には、以下のようになります。
 短期所有土地等の譲渡の場合
 次の(a)(b)のいずれか多い金額に相当する税額
 (a) 短期所有土地等にかかる課税事業所得等の金額×40パーセント
 (b) {(短期所有土地等にかかる課税事業所得等の金額+課税総所得の金額)×総合課税の税率一課税総所得金額×総合課税の税率}×110パーセント
 建物および長期所有土地等の譲渡の場合建物や長期所有土地等の譲渡で事業所得・雑所得になる場合は、他の所得と合算され総所得金額に対して税額が計算されます。
 短期所有とは、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下である土地をいいます。
 長期所有とは、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年超である土地をいいます。
 土地等とは、土地および土地の上に存する権利をいいます。
 土地等の課税事業所得等の金額の計算、収入金額から以下の金額を控除した金額です。
 土地等の取得費および改良費の額、その年中の支払い利息のうち、その土地等にかかる部分の額。
 土地等の譲渡があった日の属する年の前年以前の各年において支出した、その土地等の取得のために要した支払利息で、必要経費に算入していないものがある場合には、その土地等の譲渡等があった年に支払うべき支払い利息に含めます。
 土地等の譲渡のために要した販売費および一般管理費の額。
 建物、土地等を同時に譲渡した場合の土地等の対価の計算方法
 原則
 先に、建物の譲渡対価の額として相当と認められる価額(建築費の額または取得価額に通常の利益を加算した金額も可)を決め、残りを上地等の譲渡対価とするか、または、先に、土地等の譲渡対価の額として相当と認められる価額を決め、残りを建物の譲渡対価とします。ただし、この算式による建物の譲渡対価が相当と認められる場合で、かつ譲渡契約書でその金額が明示されている場合に限られます。
 特例
 自己の有する土地等に建物を新築してこれらを一括譲渡した場合における新築物件の場合は、継続適用を条件として以下の簡便法によることができます。ただし、譲渡契約書においてその金額が明示されていることが条件です。
 土地建物の合計譲渡価額が、土地・建物の取得価額の合計額を超える場合は、以下のアまたはイのうち低い金額以下を建物の譲渡対価とし、残価を土地等の譲渡対価とします。
 ア 建物の取得価額の142パーセント(建築期間が1年超の場合は、建物の取得価額×{142パーセント+(建築期間の月数-12)×1パーセント})
 イ 合計譲渡価額一土地等の取得価額
(b)土地・建物の合計譲渡価額が、土地建物の取得価額の合計額以下の場合は、以下の金額以下を建物の譲渡対価とし、残価を土地等の譲渡対価とします。
 合計譲渡価額×建物の取得価額/建物の取得価格+土地の取得価格
 短期所有土地にかかおる事業所得・雑所得の課税の特例の適用除外
 短期所有土地にかかわる事業所得・雑所得については、原則としては通常の所得以上に重い課税がされますが、望ましい宅地の供給や国、地方公共団体等の必要な土地の確保が阻害されることのないように、一定の要件のもとに土地重課の適用が除外されています。

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