土地重課税制度の主な留意事項

 土地重課制度の対象は、売買のほか、交換、贈与、代物弁済等により他の者から取得した場合も含まれます。ただし、公有水面を免許を受けて自ら埋立てして取得した土地は、その埋立てをした者にとっては、法律上その土地を原始取得するものであっても、他人が所有していた土地を取得するものではなく、投機的土地取得とはいえないこと等から、これを譲渡しても短期所有土地譲渡益重課制度の対象とはなりません。
 土地等の売買の仲介等の行為で土地重課制度の対象となるものの範囲、土地重課制度の対象となる行為は、法人が土地等の売買または交換の代理または媒介に関し宅地建物取引業法第46条第1項に規定する報酬の額を超える報酬を受ける行為とされていますが、その報酬を受ける限り、不動産取引業者以外の一般の法人も対象となります。
 取得の日の判定、土地重課制度の適用上、法人の有する土地等を取得した日とは、原則的には、その土地等の引渡しを受けた日をいうものとされています。ただし、引渡しの日に関し特約がある場合を除き、当該土地等の売買代金の支払額(手付金を含みます。)の合計額がその売買代金の30%以上になった日(その日が売買契約締結の目前である場合には、その締結の日)以後引渡しまでの間の一定の日をもって法人がその取得の日としているときは、その日に取得したものとして取り扱われます。
 土地建物を一括譲渡した場合の土地の譲渡収益の算定方法、土地譲渡益重課税制度では、土地等のみの譲渡益を課税対象としていますので、全体の収入金額を、建物の対価部分と土地等の対価部分とに区分する必要が生じます。
 原則的な方法としては、全体の収入金額を譲渡時の建物及び土地等の時価の比によりあん分する方式が合理的であると考えられますが、税務上、次のような方法を採用することが認められています。
 控除方式
 法人が建物及び土地等を一括して譲渡した場合において、その譲渡の対価の額のうち当該土地等の対価の額に相当する部分を次による等合理的に区分しているときは、その方式の適用が認められます。
 建物の譲渡対価の額として相当と認められる価額を建物及び土地等を一括した譲渡対価の額から控除した金額を土地等の譲渡対価の額とする方式、例えば、建物の建築費の額又は購入価額(当該建物の建築又は購人後に要した施設費その他の附帯費用の額を含みます。)に通常の利益の額を加算した金額を建物の譲渡対価の額としているときは、相当と認められる価額とされます。
 土地等の譲渡対価の額として相当と認められる価額を土地等の譲渡対価の額とする方式
 ただし、建物及び土地等を一括した譲渡対価の額から当該金額を控除した金額が建物の譲渡対価の額として相当と認められる場合に限られます。
 新築建物を一括譲渡した場合の特例方式、法人が自己の有する土地等に建物(建物に附帯する門、へい、駐車場等の構築物を含みます。)を建築し、これらを一括譲渡した場合における土地等の譲渡対価の区分につき次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれに次に定めるところによっているときは、継続適用を条件として、その方式の適用が認められます。
 土地等と建物の譲渡対価の合計額(以下「譲渡対価の合計額」といいます。)が、土地等の取得価額(支払利子の額が含まれている場合には、当該支払利子の額を控除した金額とします。以下この方式において同じです。)と建物の取得価額との合計額(譲渡原価)を超える場合、建物の取得価額に142パーセント(建物の建築期間が1年を超える場合には、その超える期間の月数(1月未満の端数があるときは1月とします。)に1パーセントを乗じた割合を加算した割合とし、その加算した割合が154パーセントを超えるときは154パーセントとします。以下、この方式において同じです。)を乗じて計算した頓と譲渡対価の合計額から土地等の取得価額を控除した残額とのいずれか低い金額に相当する金額以下の金額を建物の譲渡対価の額とし、残余を土地等の譲渡対価の額とする方式
 先述以外の場合、譲渡対価の合計額に譲渡原価のうちに建物の取得価額の占める割合を乗じて計算した額に相当する金額を建物の譲渡対価の額とし、残余を土地等の譲渡対価の額とする方式
 なお、それいずれの場合も、当該土地等の譲渡につき国土利用計画法による土地売買等の契約の許可に係る通知書等の書類を確定申告書に添付している場合において、当該土地等の譲渡対価の額がこれらの書類に記載された予定対価の額または譲渡予定価額を超えるときは、当該予定対価の額または譲渡予定価額をもって土地等の譲渡対価の額とすることができます。
 庭石、芝生、樹木等のうち通常土地の価額に含めて取引されるものは、建物の取得価額には含めません。
 建築期間とは、建築着工の日から譲渡の目までの期間をいいます。
 この取扱いの適用を受けている法人が、その適用を受けないこととする場合は、あらかじめ所轄税務署長(調査課所管法人にあっては、所轄国税局長)の承認を受けるものとされています。
 販売の目的をもって土地等と建物(建築後使用されたことのないものに限ります。)とを一括して購入し、その後これらを一括して譲渡した場合における譲渡対価の区分については、継続適用を条件としてこの方式に準じて計算することができます。
 土地譲渡利益金額の計算上の譲渡原価は譲渡した土地等の譲渡直前の帳簿価額によることとされていますが、各事業年度において支出した利子の額が含まれているときは、その額を控除した金額とされています。また、法人が原価性を有する費用で所得の金額の計算上土地等の原価の順に含めないことができることとされているもの (不動産取得税等)をすでに一時の損金として処理している場合には、土地譲渡利益金額の計算上は、その土地等の帳簿価額につきその費用の額を加算する修正はできませんので注意して下さい。

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